【浜松・静岡】店舗集客改善|予算をかける前にやるべきこと

浜松・静岡の店舗経営者向け集客改善ガイドのアイキャッチ画像。タイトル「予算をかける前にやるべきこと」の文字とともに、顧客ニーズ・競合の弱点・自社の強みを分析する3C分析のフレームワーク図が描かれている。

集客を増やしたいから、まずはInstagramで発信していこうかな…
価格競争に巻き込まれこのままじゃ生き残れない…

店舗を経営されている多くの方が、このような思いを抱えているかもしれません。しかし、赤字を解消し黒字経営へ転換するために本当に必要なのは予算を投じる前の徹底的な足元の見直しです。

本記事では、予算をかける前に整理すべき店舗集客の本質について紹介します。

目次

集客改善の第一歩は、事業の再定義

改善において最も陥りやすい罠は、今のサービスは完璧なのに知られていないだけという思い込みかもしれません。

新規顧客を探す前に、既存顧客の声を聴く

集客の伸び悩みを感じた際、まず取り組むべきは既存顧客が自店を選んでいる本当の理由を聞くことをお勧めします。新規顧客の獲得に意識が向きがちですが、実は今通ってくださる方々のなかにこそ改善のヒントが隠されていることが多いからです。

まず、新規顧客を探す前に、既存顧客がなぜ自社を選んでるのかっていう事業の定義から始めた方が良いと考えています。自社がいいと思っている強みと、顧客が感じている価値がズレていることは本当によくあります。めっちゃ美味しいから来てくれてると思ったら、実は「近くて通いやすいから」だったり、逆に自分たちは普通だと思ってたことが、他にはない価値だったりすることがよくあります。

サービスや技術が強みだと考えていても、顧客は営業時間が長いことや駐車場が広くて寄りやすいからといった利便性に価値を感じている場合があります。この認識のズレを放置したまま新規集客を行うと、ターゲットではない層にアプローチしてしまいコストばかりが膨らむ懸念があります。

既存顧客の本音から自店の立ち位置を再定義することが無駄のない集客改善の土台になります。

競合を正しく把握する

店舗経営において、競合相手は必ずしも近隣にある同業種だけとは限りません。今の時代の集客を改善するためには、お客様が抱える悩みや目的を基準にして、業種の枠を超えた広い視点で競合を捉え直すことが不可欠です。

他の選択肢がどのくらいあるのか調べることは、自店の弱点を補うためだけではなく、独自の勝ち筋を見つけることにも直結します。例えば大手が競合になる場合、自店に求められるのは店主による対面接客のような、効率化を優先する場所では得られない付加価値かもしれません。そこを考慮せず、味さえ良ければ客は来ると思い込んでしまうと、利便性やブランド力という味とは別の価値基準で店を選ぶお客様を、知らず知らずのうちに取りこぼしてしまう懸念があります。

具体例:広い視点での競合比較

例1:手土産を探している場合(和菓子屋)

狭い競合: 近隣の和菓子屋
広い競合: スーパーの贈答品コーナー、百貨店のスイーツ、駅ビルのデパ地下、Amazonのお取り寄せ

例2:仕事帰りに1人で食事をしたい場合(ラーメン屋)

狭い競合: 近くのラーメン屋
広い競合: コンビニ弁当、牛丼チェーン、深夜まで営業している定食屋、自宅で食べるカップ麺

自店が提供している価値が多種多様な選択肢と比較されたときに、なぜ自店でなければならないのか。この問いに対する答え(独自の価値)を明確にすることが、広告予算をかける前にやるべき、最も費用対効果の高い改善ステップとなります。

競合と自社の価値を再定義する方法

価値の再定義とは、収集したデータを戦略へと落とし込むプロセスです。単なる情報の羅列では集客の答えは出てきません。各要素を掛け合わせ、自店が唯一無二の存在になれる独自の価値を特定することが真の再定義といえます。

3C分析で独自の価値(USP)を見つける

分析するのに行ってほしいものは、3C分析です。ただ、表面的な情報をなぞるだけでは意味がありません。顧客が誰で、どんな価値基準を持っているか。その上で自分たちが戦う場所をどこにするか。競合他社が提供できなくて、顧客が望んでいるものが独自の価値になります。そこを見つけてブラッシュアップしていくことが、集客改善において最も大切です

店舗集客における3C分析の概念図。Customer(市場・顧客のニーズ)、Competitor(競合他社の弱点)、Company(自社の強み)の3つの要素が重なる中心に「独自の価値(USP)」が存在することを示している。

表面的な分析で終わらせないために、以下の基準で情報を書き出してみてください。

市場環境・顧客(Customer)の分析ポイント

市場分析で大切なのは、既存顧客がお店に対して求めている価値を特定することです。一度は聞いたこのあるスターバックスの事例では、単にコーヒーを売るだけでなくオフィスでも自宅でもない、サードプレイスという顧客の潜在的な不満(インサイト)を捉えたことが成功の鍵となりました。

  • 業界の市場規模と成長性: 浜松・静岡のエリア内でその市場は伸びているか、縮小しているか?
  • 顧客ニーズの深掘り: お客様が本当はこうしてほしいと思っている、言語化されていない悩みはないか?
  • 消費・購買行動の変化: お客様はいつ、どこで、どんなきっかけでそのサービスを思い出しているか?

競合環境(Competitor)の分析ポイント

競合の弱点や切り捨てている要素に注目します。効率を重視する大手チェーンが一人ひとりへの丁寧な対応を切り捨てているなら、そこが小規模店舗の勝機になります。

  • 競合各社の現状シェア: 地域で一番選ばれている店はどこか?なぜ選ばれているのか?
  • 競合の特徴と戦略: その店が安さを売りにしているなら、自店は品質や体験で差別化できないか?
  • 代替品の脅威: 同じ業種だけでなく、コンビニやネット通販など、お客様の目的を奪い合う相手は誰か?

自社環境(Company)の分析ポイント

自社の強みを顧客へのメリットに変換します。単なるこだわりではなく、それがお客様の悩みをどう解決するかを考えます。

  • 企業理念・ビジョン: 何のためにこの店をやっているのか?その想いはお客様に伝わっているか?
  • ヒト・モノ・カネのリソース: 真似できない独自の技術や、信頼できるスタッフ、地域との繋がりはあるか?
  • 既存事業の強みと弱み: 売上や客層をデータで見たとき、自店が最も評価されているポイントはどこか?

素人目線で自店を体験する

店舗運営を続けていると、提供者側の視点が強まりお客様が感じる些細な違和感に気づきにくくなる可能性があります。まずは、オーナー自身が顧客として自店のサービスを受けることから始めてみてください。これは、特別なツールも予算も必要なく誰にでもできる改善術です。

自身が顧客視点で自社サービスを受けるのは重要です。あとは身近な人や、あまり詳しくない素人の方に使ってもらって意見を掘り下げて聞くことも大事だと考えています。どうしてもプロ目線で見てしまう場合でも、素人目線の意見を聞いていくと、無意識で選んでいた価値基準が出てきたりします。自分でも使うし、第三者にも意見を聞く。このプロセスは誰でも行うことができ、訴求軸を整理するのに有効です。

競合サービスを受ける

分析は難しいという方でも、下記は誰でも気軽に行えるのでおすすめします。

自店の中だけで考えていても、価値の差は分かりません。まずは自分自身が他店のサービスを受けてみることが重要です。また第三者(知人など)と一緒に訪問することもおすすめです。

プロの目と素人の目でサービスを体験する: 競合店や、先ほど定義した広い意味での競合へ足を運ぶ際、あえて業界に詳しくない知人を同行させてみてください。プロであるオーナー様が技術の差に注目している横で、知人は駐車場の停めにくさやメニューの文字の読みづらさに違和感を抱いているかもしれません。

違和感を言語化して自店に活かす: 同行者が感じた良かったことや気になったことをその場でメモします。他店で感じた新鮮な客としての実感が残っているうちに自店を振り返ることで、当たり前だと思っていた自店のサービスの異常さや、逆に絶対に負けていない強みを冷静に判断できるようになります。

このように、外部の視点を取り入れながら顧客視点に立つこと。この、お客さんとしての実感を大切にするという誰でもできるプロセスこそが、結果としてお客様の満足度を底上げし、選ばれ続ける店になるための第一歩になると考えます。

失敗しないための判断基準

リソースを最適化する

店舗集客において最も避けたいのは、集客活動そのものが目的になり肝心の本業(接客や商品提供)の質が落ちてしまうことです。

手法を色々試してしまう方への重要なポイントなどはありますか?

どのくらい時間をかけれるかにもよりますがやるべきこととやらないことの基準を決めるのが大切だと考えています。Webが苦手なら、無理にSNSを更新し続けるより、1度設定したら自動的に情報が届く仕組みを優先すべきだと考えます。Googleマップやホームページの最適化だけはしっかり行い、あとはやらないと決めてもいいと思います。投稿を上げることが目的になることは良くないと考えています。いいサービスを認知してもらいターゲット(顧客)に対して届いているかを判断基準にしてください。

【参考例】
やるべきこと: Googleビジネスプロフィールの正確な設定、自店の強みが一目で伝わるHPの整備。
やらないこと: 目的の曖昧なSNSの毎日投稿、苦手意識のある新しいプラットフォームへの無理な参入。

自社のリソースを考え、適切な手法でPDCAを行うことが重要です。

予算が少ないうちは代行に頼らない

集客の代行を検討されている場合、初期段階においてはあえて自分たちで試行錯誤する方がメリットが大きい場合があります。

外部の運用代行に頼むことについてはどうお考えですか?

予算がかけられない場合は自分で行うことをおすすめします。月3万~5万でなんとかしてほしいという状態なら、外注しても損する可能性が高いです。担当者が本気で向き合ってくれる確率は低いですし、お互いにリソースが割けないので形だけになりがちです。ある程度軌道に乗るまでは、自分で頑張る。支援会社がこんなこと言うのも変ですけど、それがお客様のためにならないなら受けるべきじゃないと考えています。

自社の本当の強みをオーナー様自身が掴んでいない状態で外注しても、熱量のこもった情報発信は難しいです。外注して任せる前に自分たちの言葉でお客様に価値を伝える経験を積むことが、結果として無駄なコストを抑えることに繋がります。

黒字化までのスパンとランニングコストの考え方

集客を改善する過程では短期的な結果を急ぐあまり、利益を圧迫するような投資を控える冷静さも求められます。

経営状態が不安定なまま集客に予算を投じるのは、穴の空いたバケツに水を注ぐようなリスクを伴います。まずは無料で行える改善策を一つひとつ完遂し、プロダクトの価値を最大化させることで、自然と利益が出る体質を目指しましょう。広告宣伝による拡大フェーズへ移行するのは、足元の黒字化が安定し、精神的・金銭的な余裕ができてからの方が結果として成功率は高まります。

赤字の補填として広告費を投入しても、サービスそのものが磨かれていなければリピートに繋がらず資金が枯渇してしまう恐れがあります。ランニングコストとしての集客費用は、出た利益の中から無理なく回すという視点を持つことが、店舗を長続きさせるコツです。

改善事例から学ぶ顧客目線へのシフト

弊社BELIFEが実際に支援し成果を出した事例を紹介します。共通しているのは新しい手法ではなく、訴求軸の整理です。

事例1:インドアゴルフ

改善においては、顧客が抱えている不便の解消に焦点を当てることが有効な場合があります。

単に安い場所を探しているのではなく、心地よく目的を達成できる場所を探しているからです。屋外練習場の不満(天候、気温、汚れ)を解決するという価値は、価格以上の来店動機になる可能性があります。

支援させていただいている施設では料金プランの強調をやめ、顧客に対しての訴求軸を整理し、夏でも冬でも快適空間で練習できるというメッセージを軸に据えました。その結果、価格重視ではなく練習環境の質を求める層が集まり、安定した集客を実現しました。

自社が提供できる快適さや安心が、お客様のどのような不満を解消できるのか。その一点を深掘りすることが改善の鍵になります。

事例2:ウィッグ専門店

商品をモノとして売るのではなく、プロの技術や安心感とセットで再定義することで独自の価値が生まれることもあります。

ネット通販などの普及によりモノ自体の価格競争は激化していますが、それに付随する一人ひとりに合わせた調整やアフターケアは、対面店舗にしかできない価値だからです。

ウィッグをただ販売するのではなく、美容師が40年の経験を活かし地毛と見分けがつかないほど自然にカット・調整するという技術をメインに打ち出した事例があります。お客様の深い不安に寄り添うことで、大手メーカーとの価格競争に巻き込まれない唯一無二のポジションを築かれました。

お客様がモノの先に求めている安心感や理想の姿に対し、自店の技術がどう応えられるか。自社の価値を再定義した事例になります。

まとめ:浜松・静岡で長く愛される店舗になるために

店舗集客の改善とは単に新しいSNSツールを導入したり、多額の広告費を投じたりすることではありません。最も大切なのは、『誰に、どんな価値を、どのように届けるか』という本質的な問いに向き合うことです。

ポイントを整理すると、以下の3点に集約されます。

事業の再定義

提供者側の思い込みを一度捨て、顧客目線の価値を問い直すことが重要です。なぜ、他店ではなくわざわざ自店に足を運んでくれるのかという本当の理由(ベネフィット)から逃げずに、お客様と向き合ってください。
実際には、技術そのものではなく深夜まで営業している安心感であったり、店主との何気ない会話であったりするかもしれません。顧客ニーズと自社の強みのズレを解消し、誰のどのような不満を解決する店・サービスなのかを明確に定義し直すことが、集客改善の起点となります。

広い視点での競合分析

競合を近隣の同業種だけに限定してはいけません。お客様が抱える「目的」を基準に考えれば、スーパーの惣菜コーナーやネット通販、さらには自宅で済ませるという選択肢までもが強力なライバルとなります。 これら全ての選択肢を把握した上で、大手チェーンには真似できない属人的なサービスや、地域密着型ならではの柔軟性といった独自の価値(USP)を際立たせることが、競争から脱却する唯一の方法です。

リソースの最適化

赤字の状態で安易に外注や流行の手法に頼るのではなく、まずは自店のサービスを磨きながら、無料で行える施策でPDCAを回すことが大切です。 地域で長く愛される店舗になるためのヒントは、自分たちが徹底的に顧客視点に立ち、現場目線で改善を積み重ねるという「誰にでもできる泥臭い一歩」の中にあります。予算を投じてアクセルを踏むのは、自店が選ばれる理由が明確になり、土台が整ってからでも決して遅くはありません。

店舗集客の課題にお困りの方へ

自店の本当の強みがどこにあるのか客観的に判断してほしい…
3C分析をやってみたけれど、具体的な戦略に落とし込めない…

このようなお悩みをお持ちの店舗経営者様、株式会社BELIFE へご相談ください。

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